【光琳画譜】中村芳中のゆるくてかわいい日本画(かわいい日本画)
光琳画譜ってどんな作品?
中村芳中は江戸中期〜後期に主に大阪で活躍した絵師。文献資料が少なく生年も不明など、謎多き絵師です。
京都に生まれ大坂で活動し、尾形光琳の画風を学んだ絵師としてその名を残します。
尾形光琳というと琳派のイメージですが、芳中は最初から琳派を学んでいたわけではなく、もとは文人画(ぶんじんが)や指頭画(しとうが)の名手として知られていました。
しかし、大阪で活動する中で、自由な気風の画家として知られる尾形光琳に触発され、徐々に琳派にひかれていきます。芳中は独学で琳派を学び、琳派の特徴である「たらし込み」を多用した草花図を描き、「琳派風の画家」として知られるようになりました。
「光琳画譜」は尾形光琳(1658 〜 1716)の名前がついていますが、光琳の作品や模写でもなく、すべて芳中のオリジナルです。芳中が光琳の作品をリスペクトし、このタイトルをつけました。
光琳画譜のかわいいポイント
とにかくゆるくて丸くてかわいい!デフォルメしていてかわいい!
尾形降臨をリスペクトしてタイトルに「光琳」てつけちゃってるところがかわいい!
特にかわいい絵を紹介しますので、ぜひ癒されていってください。
まるまるとしてかわいい菊の花。
この独特の描き方は「光琳菊」と呼ばれています。
のんびりかわいい亀。甲羅はたらしこみを使って彩色されています。
米を食らうので嫌がられるねずみだって、光琳の手にかかればこの通り。ほんのりピンクがなんともかわいらしいです。
人物だってかわいい。おにぎりみたいですね。
ハトとすずめ。
向かい合っている鳥たち同士は喧嘩しているような表情ですが、お互い後ろの一羽は下を向いてエサでも食べているように見えます。
こちらは「波に千鳥」という作品です。ほのぼのとしてかわいいですね。