【読書感想文】作家のおやつ
平凡社さんの「作家のおやつ」を読んだ感想です。
文学・サブカル・レトロ好きにおすすめ
主に昭和期に活躍した小説家、漫画家、エッセイストなど「作家」たちが執筆中に食していた「おやつ」が紹介されています。現在も続いているいろいろなお店も載っているので、思わず行ってみたくなります。
出てくる作家の方々は三島由紀夫、手塚治虫、開高健、檀一雄、川端康成、池波正太郎、坂口安吾、森茉莉などなど他にもたくさんです。
個人的に面白かった頁はやっぱり三島由紀夫
最初に三島由紀夫の頁があったが為に私がこの本を読み進めることを決意したと言っても過言ではありません。ご本人は「作家は食をあれこれ語るべからず」と言っていたようですが。
興味深かったのは三島由紀夫が一時期、ドラクロア(ワ)の日記を座右の書としていたこと。食についてあまり語らないと言うのもドラクロアの影響だったようです。
ちなみに、三島由紀夫作品に興味を持ったきっかけは、文庫本「金閣寺」の表紙が速水御舟の炎舞だったからです。速水御舟の日本画<炎舞>については以下の記事で紹介しております。
まだ3作品(金閣寺・永すぎた春・文章読本)しか読んでいませんが、いずれは全作品読みたいと思っております。
巨匠というあまりにも遠い存在を、おやつという身近な存在を通して見ると、新たな一面が伺い知れてほっこり嬉しい本でした。